篠田歯科スタッフブログ
喫煙による口腔粘膜の変化
こんにちは、歯科衛生士の木村です。今回は「喫煙による口腔粘膜の変化」についてです。最近では、喫煙されている方が昔よりは減ってきているように感じますね。でも、まだなかなか止められていない方もいらっしゃると思います。
さて、ヘビースモーカーの歯肉について、皆様はご存知でしょうか? ゴツゴツと固く厚みがあり、しばしば歯ぐきには黒いメラニン色素の沈着があり、舌の表面はじゅうたんのような深いひだ(乳頭)に覆われていますが、その乳頭も変形し固くなって、味覚障害を起こしていることもあります。
このように、喫煙習慣は口腔粘膜に大きな影響を与え、歯周炎の大きなリスクにもなります。しかも困ったことにヘビースモーカーの場合、歯周病が進行していても歯ぐきの炎症(赤み)がはっきりとわからなくなります。言い換えると、喫煙による口内の変化が歯周炎を隠してしまうのです。
しかし、ヘビースモーカーの歯周病患者がタバコを止めると、数週間で隠れていた炎症が歯肉にあらわれてきます。さらにそのまま、禁煙をつづけ適切なブラッシングや歯間清掃を行っていると、数ヶ月から一年でゴツゴツした歯肉がピンク色の張りのある歯ぐきに戻ってきます。是非、禁煙できる方は試してみましょう。
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