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Dr.篠田のブログ

歯が少ない人ほど心血管疾患と死亡のリスクが高くなる:スウェーデン・ウプサラ大学

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歯周病と全身疾患

 近年、歯周病と動脈硬化・心疾患、糖尿病などの関連を示す研究が発表されてきました。その原因として口腔内細菌が血管に侵入し全身に悪影響を与えている、または口腔内の炎症によってできる炎症性物質(サイトカイン)が全身に悪影響を与えていると考えられてきました。

歯が少ない人ほど心血管疾患と死亡のリスクが高くなる

 昨年12月、「歯が少ない人ほど心血管疾患と死亡のリスクが高くなる」という研究結果がスウェーデンのウプサラ大学から発表されました。今回の研究では、心血管疾患の既往のある患者15,456人に歯の本数を自己申告してもらい、3.7年間経過観察しました。

 その結果、歯がない人歯が26−32本ある人と比較して以下のリスクが有意に高かったとのことでした。

・心血管疾患による死亡、死に至らない心筋梗塞、死に至らない脳梗塞を合わせたもの(主要アウトカム)は1.27倍
・心血管疾患による死亡は1.85倍
・すべての原因による死亡は1.81倍
・脳卒中は1.67倍

 また歯の喪失レベル(26-32本, 20-25本, 15-19本, 1-14本, 0本)が上がるごとに、これらのリスクは増加したとのことです。

予防が大切

 歯がない人には歯周病も存在しません。このため、歯がない人が心血管疾患のリスクが高くなるのはおかしな気もしますが、歯があって歯周病だった時期に血管が脆くなってしまったのかもしれませんね。

 いずれにしても、歯を失わないためにはセルフケア(ご家庭での歯みがき)プロフェッショナルケア(歯科定期健診)が大切です。年に数回お近くの歯医者さんを受診しましょう!

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カテゴリー:★【ニュース】, ・歯周病と全身疾患  日時:2016年2月19日

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