画像: 細胞シートティッシュエンジニアリングセンター HPより
2015 / 3 / 17 に「親知らず細胞で歯周病治療 東京女子医大が成功」という新聞報道がありました。10人の重度歯周病患者で培養歯根膜細胞シートの移植を行い歯周組織再生に成功したとのことでした。
2015 / 3 / 17 日本経済新聞 より引用
治療は患者の親知らずの歯根膜細胞を取り出し、シート状に培養して患部に貼りつけ、周囲に人工骨を移植した。10人の重い歯周病患者で臨床研究を実施したところ、半年後に歯茎は平均3.5ミリメートル、骨は最大3ミリメートル回復した。目立った副作用はなかったという。
歯根膜細胞は拒絶反応が起こりにくい。研究チームは今後、他人の細胞を使うことでコストを下げたい考えだ。
以前、中野区歯科医師会で東京医科歯科大学名誉教授の石川烈先生をお招きして、「歯周組織再生における歯根膜シートの応用」というテーマでご講演いただきました。石川先生は東京女子医科大学先端生命医科学研究所で患者さんから自身の歯根膜細胞を採取してシート状に培養し、歯周病により歯根膜が失われた部位に移植することにより、歯周組織を再生する研究をされているとのことでした。当時、9名の臨床例があり従来の再生療法では見られないような劇的な改善があったとのことでした。
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