篠田歯科スタッフブログ
虫歯を予防するだ液の役割
こんにちは、歯科衛生士の木村です。今回は唾液の働きと虫歯の関係についてご説明します。
人間の持っている虫歯に対する抵抗力のうち最も大きな役割をはたすのは唾液です。唾液の作用には以下の4つがあります。
1、洗浄作用
2、殺菌抗菌作用
3、緩衝作用
4、抗脱灰作用
画像:東京医科歯科大学同窓会リーフレット「酸性食品と酸蝕症」より
それぞれについてご説明します。
1、洗浄作用:唾液により歯、歯面、歯肉を洗う作用
2、殺菌抗菌作用:唾液の中のリゾチーム、ペルオキシダーゼ、ラクトフェリンなどに抗菌作用があり歯垢(プラーク)形成を抑制する力があるんです。
3、緩衝作用:口腔内の酸、アルカリを中和する力があります。
4、抗脱灰作用:PHを高めて歯が溶けるのを低下させ、エナメル質、象牙質の再石灰化を促す。
このような作用があるので唾液の分泌量は多いほうが虫歯に対しての予防の効果が高くなります。
年齢と共に唾液の量は少なくなってしまいがちです。唾液がなくなってしまうと、噛み砕いた食物を飲み込みやすいおかゆの様な状態にする(これを食塊形成と言います)ことが困難になります。
味を感じるのも、味覚物質を溶かし出す唾液のおかげです。 その他にも、口中の微生物の発生を抑え、感染症にかからないように防御してくれるのです。
唾液は、このように私達にたくさんの恩恵を与えてくれる魔法のような液体なのです。
【関連記事】
カテゴリー:【木村】 日時:2015年8月9日