インプラント周囲粘膜炎:周囲組織にやさしいクラウンの設計、素材は?
今回ご紹介する症例は、「10年以上前に埋入したインプラント周囲の粘膜が腫れた」とのことで来院された患者さんです。
ネジ止め式のクラウン(さし歯)が装着されていたため外してみると、歯ぐきの下(歯肉縁下)にプラーク(歯垢)が付着していました。清掃・研磨して元に戻すと粘膜の炎症はきれいに治まりました。
クラウンをネジ止め式にしておくと、今回のような炎症やクラウンの破折が起こった場合に外して対応することができます。また個人的な印象ですが、今回の症例のような金合金でできたクラウンやアバットメント(さし歯の土台)はプラークが付着しやすく、セラミックやチタンでできたものはプラークが付着しにくいように思います。
以上のことから、インプラントの上部構造はネジ止め式で、歯ぐきに触れる部分はチタンまたはセラミック製のものが良いと考えています。
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カテゴリー:★【インプラント】, ・インプラント周囲炎 日時:2015年8月25日