中野区歯科医師会では学術委員会に所属して、学術講演会の企画や準備の仕事をしています。2014 / 2 / 19 は3人の講師をお招きして、「歯科治療の幅を広げる接着性レジンセメントの役割」というテーマで学術シンポジウムを開催しました。
近年の歯科用接着材の進歩により、より歯を削らない、より審美的な、より成功率の高い治療が可能になっています。今回は3人の講師にそれぞれ違った用途での接着材の臨床応用についてお話いただきました。
台東区でご開業の大谷一紀先生には「コンポジットレジンの修復と接着について」という演題で、コンポジットレジン修復によるMinimal Intervention(最小の侵襲)の概念に則った「歯の延命」と、特に前歯部における審美性回復についてお話いただきました。
渋谷区でご開業の高橋純一先生には「補綴修復材料の変化と接着性レジンセメントの進化」という演題で、セラミッククラウン、セラミックインレー、ラミネートベニアなど補綴物の素材と接着性セメントの関係について実際の臨床例にそって解説していただきました。
最後に東京歯科大学教授の古澤成博先生には、根管治療において歯根に亀裂や破折、穿孔があって通常の治療では再発のリスクがある症例に対する、接着性根管充填材の有効性について臨床例を挙げながらお話いただきました。
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