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ノンシュガー飲料、スポーツドリンクが虫歯の原因に:メルボルン大学

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 ノンシュガー飲料、スポーツドリンクは健康に良く、虫歯にもならないとお考えの方は多いのではないでしょうか? 

 ところが、炭酸、クエン酸、リンゴ酸などの酸を含む飲料はお口の中を酸性にします。pHが5.5以下になると歯の表面のエナメル質が溶け出すため、砂糖が入っていなくても酸性飲料を長時間・頻繁に摂取すると虫歯(酸蝕)になりやすくなります。

 メルボルン大学口腔衛生学共同研究センターで、23種類のノンシュガー飲料、スポーツドリンクに人間の歯を浸し、表面のエナメル質にどのような影響があるかの実験が行われました。

ORAL HEALTH CRC より引用

pH 

溶解質量  

(mg/mm2 )

表面溶解深度

(μm)

砂糖あり 炭酸飲料

2.72 ± 0.32 

0.57 ± 0.22

4.18 ± 2.10

砂糖なし 炭酸飲料

2.97 ± 0.11 

0.40 ± 0.10

4.46 ± 1.55

スポーツドリンク

3.24 ± 0.05 

0.33 ± 0.10

2.37 ± 0.96

ミルクドリンク

6.69 ± 0.04 

0.01 ± 0.03

0.07 ± 0.13

 その結果歯の表面を溶かす作用は、砂糖が入っている炭酸飲料と入っていないものの間に差がないことがわかりました。

 また、今回調査した飲料の多くに複数の酸が含まれており、pHが低かったそうです。著者らはこれらの飲料のほとんどは酸蝕を引き起こす可能性があると述べています。

 そこでオーストラリア歯科医師会では酸性飲食料から歯を守るために、以下の様なことを勧めているそうです。

・食事と食事の間に水を飲みましょう

・酸性飲料を摂った後は水で口をすすぎ、歯みがきは1時間たってから

・ソフトドリンク、フルーツジュース、スポーツドリンクを飲み過ぎない

・酸性飲料を飲むのは、食事時に

・ノンシュガーのガムをかみましょう ー これによりだ液の分泌が増え、酸を洗い流して、歯の表面の再石灰化が期待できます

・歯医者さんで定期健診を受けましょう
photo credit: refreshing license

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カテゴリー:★【ニュース】  日時:2015年12月18日

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