中野区歯科医師会では学術委員会に所属して、学術講演会の企画や準備の仕事をしています。2014 / 5 / 16 は東京歯科大学解剖学講座の阿部伸一教授をお招きして、「歯科臨床のための機能解剖学」というテーマでご講演いただきました。
講演ではご自身で解剖されたたくさんの写真を例に、外科処置を安全に行うためのポイントをお話しいただきました。例えば、下顎前歯部の内側(舌側)には太い動脈があり、インプラント手術中に骨外に穿孔すると事故につながる危険があります。ところが下顎骨の底部近くは内側に傾斜しているために、下顎の歯がなくなり骨吸収が起こると、インプラントの埋入方向を間違え易くなります。このように、歯が生えている状態と、歯が抜けた後の顎骨の比較写真を提示され、インプラント手術を安全に行うための注意点をご説明いただきました。
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