歯を抜いた後、そのままにしてはいけないの?
虫歯や歯周病で奥歯を抜かざるを得ない場合、患者さんに抜いた後のブリッジやインプラント、義歯の説明をすると、「歯を抜いた後そのままにしてはいけないの?」というご質問をいただくことがあります。歯を抜いた後をそのままにしていると、歯並びがくずれる可能性があります。上のレントゲンの矢印のように、周囲の歯は奥歯がなくなるとそのスペースに向かって移動してくる傾向があります。このため、特に歯周病の患者さんでは以下の様な順番で歯並びがくずれることが多く見られます。
奥歯が傾斜する → かみ合わせが低くなる → 前歯のかみ合わせが強く当たる → 前歯が前方に突き出し、すきっ歯になる
一度歯並びがくずれると歯みがきが難しくなり、さらにお口の環境が悪くなります。また、元の歯並びを取り戻すには歯列矯正が必要になります。このように歯は抜かないに越したことはありませんが、抜かなければならない場合は歯並びがくずれないように早めに新しい歯を入れてかみ合わせを固定するがあります。
カテゴリー:★【歯の知恵袋】, ★【歯周病】 日時:2012年12月2日