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Dr.篠田のブログ

生きた細胞からできた人工皮膚の移植

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 毎週金曜日は、以前に私が勤務していた西堀歯科の勉強会 ISCT研修会に参加させていただいています。隔週で症例検討会と論文抄読会をしております。2012/10/5 は論文抄読会でテーマは「ティシュエンジニアリングによる移植材と口蓋歯肉移植の比較」でした。ティシュエンジニアリング(組織工学)とは生きた細胞を使って本来の機能をできるだけ保持した組織・臓器を人工的に作り出すことです。

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 今回の文献(文献1,文献2)は歯のまわりの固く動かない歯肉(角化歯肉)の幅を増加させるために従来行われている上顎からの歯肉移植と、人工皮膚移植の比較をした研究の報告でした。今回使用された人工皮膚はアメリカで発売されているヒト細胞混入型人工皮膚Apligrafでした。人工皮膚を使うメリットは、上顎から歯肉を採取しないことにより患者さんの痛みを軽減できることにあります。調査の結果、角化歯肉幅の増加は従来の上顎からの歯肉移植の方が大きかったものの、移植した部位でより審美的に歯肉の色調がマッチしたのは人工皮膚でした。また、痛みが少ないため患者さんの満足度もより高いという結果が出ました。

 今回の人工皮膚はまだ日本で認可されていませんが、人工皮膚、人工粘膜は今後歯科の分野で普及が期待されます。

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カテゴリー:★【学会・スタディーグループ】, ★【歯周病】, ・ISCT研修会, ・歯周外科  日時:2012年10月8日

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