毎週金曜日は、以前に私が勤務していた西堀歯科の勉強会 ISCT研修会に参加させていただいています。隔週で症例検討会と論文抄読会をしております。
2012/2/10は症例検討会で演者は青森でご開業の梅原先生でした。テーマは「ガイデッドサージェリー」で、2 / 11 の日本口腔インプラント学会学術大会で発表されるプレゼンテーションの予演会でした。
インプラントのガイデッドサージェリーとはあらかじめ撮影したCTスキャン上でのコンピュータシミュレーションをもとにマウスピースを製作し、そのマウスピースを用いてインプラントの埋入を行う手術法です。従来からCTスキャンをもとにサージカルステントと呼ばれるマウスピースを製作してインプラントの埋入位置、方向の決定の目安にしてきました。ガイデッドサージェリーは従来の方法と違い、マウスピースがインプラントの埋入位置、方向、深さを厳密に規定します。術者の経験やカンによる調整が入る余地がないため、理論上はシュミレーションした位置に正確にインプラントの埋入ができます。ただ、過去のガイデッドサージェリーの研究論文によるとマウスピースのズレなどにより、インプラントの埋入位置が数mmずれることもあるとする文献もあります。
梅原先生の発表ではマウスピースは残存歯にしっかりと固定するなどの方法で、ずれないような工夫がされていました。ガイデッドサージェリーは興味深い術式ですが、安全性も含めて慎重に見守っていきたいと思います。
ガイデッドサージェリーの解説動画
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カテゴリー:★【インプラント】, ★【学会・スタディーグループ】, ・ISCT研修会 日時:2012年2月11日