歯周病治療後の患者さんにおいてメインテナンス治療が行われない場合、歯周病の再感染や進行のリスクが高くなります。
歯周病治療後のメインテナンス治療あり・なしの患者のグループを比較した研究(Axelsson, Lindhe 1981)を例にあげます。
歯周病治療終了3年後と6年後の検査において、メインテナンスありの患者グループは適切なプラークコントロール(口腔衛生状態)が維持されていました。
これに対し、メインテナンスなしの患者グループではプラークの付着が治療終了時よりも明らかに増加し、歯肉炎の部位も同様に増えていました。
メインテナンスありのグループでは、歯周病の進行(歯と歯肉の付着の喪失)が99%の部位で1mm未満でした。
メインテナンスなしのグループでは、6年後の検査時に55%の部位で歯周病の進行(歯と歯肉の付着の喪失)が、2~5mm認められました。
このように、歯周病治療後のメインテナンス治療が行われない場合には、歯周病の再発が高い確率で起こることが多くの研究で証明されています。