服用中の薬を教えてください: 歯の治療に注意の必要な薬
みなさんの中にはいろいろな薬を飲んでおられる方がいらっしゃると思いますが、薬の種類によっては歯科治療で重大な問題が起こる可能性があるものがあります。今回はその中で特に問題になることの多い骨粗鬆症の薬(ビスフォスフォネート製剤)と血液をサラサラにする薬(抗凝固剤)についてご説明します。
【骨粗鬆症の薬】
骨粗鬆症とは骨が弱くなり骨折のリスクが高くなる病気です。骨粗鬆症の方がよく服用されているのがビスフォスフォネート製剤です。またビスフォスフォネート製剤はガンの骨転移を抑制する目的で用いられることもあるようです。
このビスフォスフォネート製剤を服用中の患者さんの抜歯をした後に顎骨の壊死が起こった例が報告されています。このためビスフォスフォネート製剤を服用中の患者さんで外科処置が必要な場合には、一定期間薬の服用の中止が必要になることがあります。
【血液をサラサラにする薬】
脳梗塞や心筋梗塞の予防のために血液をサラサラにする薬(抗凝固剤)を服用されている方も注意が必要です。抗凝固剤を服用中の患者さんは外科処置後に出血が止まりにくくなるため、医科の担当医との相談が必要になります。
この他にも歯の治療に注意の必要な薬はたくさんあります。服用中の薬は初診時の問診票にご記入いただき、新しく病院で薬を処方された場合には歯科医院でお知らせください。
カテゴリー:★【歯の知恵袋】 日時:2012年12月18日