歯周病の診査

歯周病の治療をする前に的確に症状を把握しましょう。

歯周病の診査

X線検査

歯周病は歯の周囲組織を破壊していく病気です。その進行過程では歯の周囲骨の吸収も起こるため、レントゲン写真により骨の状態も検査します。

正常な歯

正常な歯

歯周病に罹患した歯

歯周病に罹患した歯

歯周ポケット

歯周ポケット1

歯周病にかかった歯の周囲では、歯と歯肉の付着がはがれてポケット状の溝(歯周ポケット)が形成されます。ポケット深さの測定は、図のような目盛りの付いた先の丸いポケット探針を用いて行います。

歯周ポケットの深さを測定することにより、歯周病が根のどの位置まで進行しているかを知ることができます。一般的に4mm未満の歯周ポケットは正常値、それを超えるものを要注意として記録します。また炎症を起こした歯肉は出血しやすくなっているため、ポケット測定時の出血は歯肉の炎症の証拠として記録します。

歯周ポケット2

根分岐部病変

歯根が2本以上ある歯の歯根の分岐部まで進行した歯周病を「根分岐部病変」と言います。

根分岐部は歯石の除去が難しく、患者さんにとっても歯ブラシが難しい場所です。
このため根分岐部病変を抱えた歯では、複雑な治療方法が必要となることが多くなります。

根分岐部病変の検査には、分岐部用のポケット探針を使います。
歯の側面から水平にポケット探針がどこまで入るかにより、分岐部病変は以下のように分類されます(下図は歯を上から見たところです)。

根分岐部病変

1度:ポケット探針が歯の幅の1/3を越えて入らないもの
2度:ポケット探針が歯の幅の1/3を越えて入るが、反対側に貫通しないもの
3度:ポケット探針が反対側に貫通するもの

歯の動揺度

歯の動揺度

歯周病にかかった歯では、しばしば動揺が見られます。
動揺の原因には以下のようなものがあります。

  • 歯を支える組織の減少
  • 歯周組織の炎症
  • 歯の負担過重
  • 歯周外科処置後の動揺 など

歯周病の検査では歯の動揺度だけでなく、その原因の診査が重要です。

口腔衛生状態

歯周病の治療において口腔衛生状態(きれいに磨けているか)は非常に重要です。
歯周病治療の各段階で常に口腔衛生状態の評価を行い、患者さんごとに適した歯磨き指導を繰り返します。
口腔衛生の評価時には写真のように、プラークの染め出しをします。

口腔衛生状態1 口腔衛生状態2

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